スケール練習と一口に言っても、さまざまなものがあります。上昇し続けたり下降し続けたりするだけではありません。上昇と下降を織り交ぜながら練習していきましょう。

タンギングのコツ

スケールパターンの練習の時に学びたいのがタンギングです。4分音符→8分音符→3連符、と変化する場合に、徐々にタンギングのスピードが上がっていきます。

タンギングは舌をリードに当て、振動を止めるテクニックです。音が連続する場合にも、タンギングを使って音を切るようにします。

タンギングはカタカナの「タ」に音が似ています。実際にいタというと、舌が口の上の部分に当たり、下側に動かしたときに出るのがわかります。この口の上部を、マウスのリード部分に置き換えたのがタンギングです。

「タ」がやりづらい場合には、「テ」にしてもいいです。タの発音に似ているのでコツをつかんでください。

上昇下降をまぜる

スケール練習も上昇と下降をまぜてください。単純に上昇や下降を続けるのではなく、上昇下降を織り交ぜながら練習してください。そのほうが実践的です。

スピードのコントロール

スケール練習は速いテンポと遅いテンポの両方で練習してください。テンポを速くした場合には、運指を早く行わなければいけないので運指の練習になります。テンポを遅くすることにより、運指の確実性やリズム感の強化ができます。

テンポのコントロールはその人の弱点に応じて、速くしたり遅くしたりすることが求められます。一度の練習で、速いテンポと遅いテンポの両方をこなすのがいいでしょう。その代わり練習時間を少し長くなります。

アンブシュアに注意

タンギングをする時、アンブシュアが崩れることがあります。鏡で口を見ていると口が動いてしまっているからです。口を動かさずに舌だけ動かす事を覚えましょう。口を動かさないで「タ」を言えるようにしましょう。

タンギングの練習はサックスがなくてもできます。鏡を見て「タタタタタ」というだけでも効果があります。口を動かずに舌だけ動かせるようにしてみましょう。

オクターブ練習

スケールパターンの練習にオクターブの切り替えもあります。音程に注目したいので、チューナーを使って計測してください。気をつけたいのはオクターブ移動中の音程です。オクターブの上下で同じ音程になっていれば問題はないのですが、オクターブの上下で音程に差がある場合には修正する必要があります。

高音域が高くなる場合、アンブシュアの締めすぎが原因です。チューナーで音程を合わせるように吹くと、どれくらいアンブシュアをゆるめればいいのかわかりやすいです。

逆に高音域の音程が下がってしまう場合、息の量に対して、アンブシュアが弱いことが原因となっていることが考えられます。音を大きく出そうとか、息をたくさんいれようとすると間違えます。この場合には息の量を少なくすることで改善します。

練習のポイント

チューナーを使って音程をチェック
高音域が高くなる時にはアンブシュアの締めすぎが考えられる
高音域が低くなる場合は音量を小さめに

Fメジャースケール・Cメジャースケール・Gメジャースケールですべて練習してください。その他にも2音グループ・3音グループで練習しましょう。シ♭はBisキーで演奏するのがおすすめです。

スケール練習は楽譜を見ながら演奏するのではなく、覚えてしまいましょう。覚えようとするのではなく、覚えるまでやりこむことが練習のコツ。オクターブの練習でも異なるテンポでやってみましょう。体で覚え込んでしまいましょう。速いテンポ、遅いテンポともできるようになるまで練習してください。オクターブの音程も確認しながら行ってください。

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