サックスの高音域は2オクターブ半あります。サックスの高音域を全体的に使ったスケール練習を行います。

運指の正確性とともに、低音域から高音域まで、バランスよく音を出せるように頑張りましょう。

音の正確さとアンブシュア

高音域のロングトーン練習を行ってください。チューナーを使って音程を計りながらロングトーンを行ってみてください。全体の音域が正確になることが目標ですが、その前に自分のクセを知っておくことも必要です。

高音域になればなるほど音程が高くなる場合、アンブシュアが強くなりすぎやすいです。マウスピースを強く噛みすぎてしまう問題です。

高音域になればなるほど息が詰まって音が細くなるため、唇の裏の痛みが出てきます。チューナーを見ながら、ちょうどいい音程までアンブシュアを緩めるようにしてください。

音域と喉仏

高音域になると音程が低くなる場合、喉仏が下の位置のまま高音域を演奏しようとしている状態です。実際に高い声を出してみて、喉仏の上下を確認し、高い位置をキープしたまま吹くようにしましょう。

喉仏の位置は音の高さと関係があります。低い声を出すときには喉仏が下がり、高い声を出すときには喉仏が上がります。サックスの演奏時でもそのまま当てはまります。

低い音を出そうとするときには、喉仏が下がらなければいけないし、高い音を出そうと思うなら喉仏が上がらなければいけません。声を出すとサックスの演奏も似たようなものだと考えてください。

8分音符で2オクターブのスケール練習をする時に、注意することがあります。途中でドを2回吹かないことです。ドレミファソラシ→ドレミファソラシドが正しく、ドレミファソラシド→ドレミファソラシドとならないようにすることです。

スケール練習でも楽曲を演奏することを前提にしているので、楽曲ではドで止まらないメロディのほうが圧倒的に多いです。そのため、スケール練習でも慣れるためドで止まらないようにするわけです。

タンギングのタイミングを理解してください。2オクターブのスケール編集を行った場合に、クロスフィンガリングやオクターブキーで苦手な箇所が出てきます。そこでついタンギングをしてしまいそうになります。できるだけタイミングをなくして2オクターブ一気に駆け上がるようにしましょう。

チューナーは音程を正確に測る機械でサックスにとっても正しい音程の指標となります。メトロノームとチューナーはサックス奏者の必須アイテムです。

サックスは正しい音の出し方ができている時には、音程が合うように設計されています。すべての音域で音程が合うように吹くと、正しい音の出し方に近づいているというわけです。

正しい演奏する時にはチューナーに頼れませんので周りの音を聞いて判断してください。

2オクターブのスケール練習で注意するべきポイント

  • ドの音を2回演奏しない
  • タンギングは使わずに一気に駆け上がるようにする
  • チューナーを使って音程を測ってみる
  • 高音域を練習すると次の自分のくせを知る
  • 音程が上がり気味なのか下がり気味なのか確認する
  • アンブシュアの締めすぎに注意する
  • 喉仏の位置を確認する

スケール練習をする時には自分のくせを知ることが大切です。自分の弱点は見たくもないかもしれませんが、自分が下手なことを認識することによって上手になる第一歩が踏み出せるのです。

弱点をどんどん受け入れましょう。高音域の練習の際に気をつけたいのはアンブシュアのかみすぎと喉仏の位置です。喉仏の位置を鏡で見てサックスだけでなく、自分で声を出して練習してみることが必要です。練習の際にはチューナーも準備しておくと便利です。高音域から低音域までバランスよく音を出せるように練習しましょう。

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