サックスは、他の管楽器に比べて音が出しやすいですが、その一方でコントロールするのは難しい楽器です。音の出しにくい楽器もありますが、コントロールする必要があまりない楽器とも言えます。

では、どうすれば音が出しやすいサックスで、きれいな音を出すことができるのでしょうか。その訓練や工夫をみていきます。

音と個性

サックスで音の鳴るのは、リードを振動させ、その音がサックス本体の中で増幅させる仕組みが働くからです。

そのため、音色を左右するのはリードの振動と、息を当てる角度にかかってきます。息を当てる角度は、演奏者によって異なる固有のもので、演奏者による音の違いとなって現れます。この音の違いが個性といわれるものです。

いい音を出したいなら、リードを振動させる量と息を当てる角度を変化させるのではなく、息を正しく吐き、適切なアンブシュアを維持することが必要になってきます。

サックスは練習で上達することはできます。そして、いい音を出すために鍛えられる部分は鍛えていきましょう。

一定の息の量を維持できること
そしてすべての音域で正しい音が出せること
正しいアンブシュアを維持できること

これらの条件を満たす必要があります。

この三つを重点的に鍛えていくことによって音色が改善し、音程が安定してきます。逆にいうど、これらの三つの要素は、普段の練習で鍛えていく方法でしか上達することはありません。

複式呼吸と横隔膜

人の呼吸は大きく分けて胸式呼吸と腹式呼吸に分けられます。胸式呼吸は肋骨を開く呼吸方法。
腹式呼吸は横隔膜を上下させることによって呼吸方法です。

横隔膜を動かす腹式呼吸は息のコントロールがしやすく、息の量も胸式呼吸に比べてはるかに大きいです。一定の息の量を維持することができるので、安定した演奏が可能になります。

腹式呼吸の鍛え方は息をゆっくり吐ききることです。すべての息を吐き出すと、お腹の上の部分が引きつった感じになります。その部分が横隔膜です。この部分を意識するだけでも息の出し方が安定します。

そして、喉に力を入れないことです。喉に力が入っていると気道が安定しないので息がスムーズに出ません。他のどの力を抜くことにより気道が安定し、正しい音程で演奏できるようになります。ですが、力を入れないのは入れることよりも難しいものです。

ウウウウウ…と声を出すことによって喉仏の胸の辺りに硬い筋肉が出てきます。その硬くなっている状態を意識しながら、長く歌ってみると喉に力を入れない感覚を覚えましょう。この感覚で服と、喉の力を抜きながら演奏できます。

口輪筋について

口輪筋は口の周りの筋肉です。サックスの音を出すために必要なアンブシュアを形成するために必要な筋肉となっています。体と楽器が触れる部分でもあり、サックスで最も重要で奥の深い部分といえるでしょう。

口を閉じた状態で口角の横の部分に触れます。「ウ」と「オ」の時には口をすぼめることになるので、口角の横の部分が硬くなります。この筋肉が硬くなった状態を長時間維持します。

「ア」「イ」「エ」は使う筋肉が違うので練習になりません。

筋肉の種類について

人間の筋肉には2種類があります。白筋と赤筋です。この二つは見た目の色が違うので名前も異なっています。

瞬発力が高いと言われているのが白筋であり、速筋とも呼ばれています。
持久力があると言われているのが赤筋で、遅筋とも呼ばれています。

横隔膜では赤筋の割合が多い、と言われています。サックスの演奏者は、この筋肉を集中して使うことが予想されます。

サックスの演奏は長時間にわたることが多いので、赤筋を鍛えることを心がけましょう。比較的軽い負担を長時間にわたってかけることが訓練になります。赤筋を発達させるためには訓練を積み重ねることが必要です。

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