アルペジオ練習には上昇型と下降型の2種類があります。アルペジオ練習は、常に低い音から順に演奏するとは限りません。高い音からどんどん下がっていく場合もあります。その際に注意するポイントもあります。ここで確認します。

アルペジオ練習とは

コードと呼ばれる和音は、サックスでは同時に演奏することはできません。コードの音を順番に演奏するアルペジオ(分散和音)が演奏には必要不可欠となります。

3度音程で積み重ねた3度和音のことをトライアドといいます。そのトライアドには、ドミソ レファラ ミソシ ファラド ソシレ ラドミ シレファの7種類があります。この7種類の音階名は、この先の4和音の土台になり、コードの学習やアドリブの演奏時にも超重要となります。

下降型のアルペジオ練習

下降型のアルペジオ練習で注意する点は音が裏返りやすいことです。音が裏返ってしまうのはリードの問題もあります。トレーニングをしながらリードの状態も確認しましょう。リードには個体差というものがあります。

1つの箱に複数のリードが入っていますが、そのすべてが同じものではありません。微妙に違っています。そのため、使えるものと使えないものを区別する必要があります。

硬いリードは通常音域で音を出しづらい傾向があります。一方で、音をしっかり入れられ、音の張りや高音域を出しやすい特徴があります。

やわらかいリードは少ない息でも音が出ます。通常音域では音が出しやすいですが、高音域では繊細なコントロールが要求されます。

リードの硬さは個人の好みによるところが大きいです。どのリードがいいとは一概に決められません。初心者の方の基本練習では、やわらかめのものが吹きやすいのでおすすめです。

トレーニング中にいつもの状態を覚えておいてください。リードを交換する時に、その変化を比べてみてください。そうすると自然と吹きやすいリードを選択することができるようになります。

ポイント

下降型は裏返りやすい
リードの個体差をチェックする
吹きやすいリードを選ぶ

難度の高いパームキー

アルペジオ練習はパームキーが入ってくると難易度が高くなります。特にファ→レ・ミ→ドは最も難易度が高い運指です。パームキーの運指をしっかり復習しておきましょう。

パームキーの高音域ではミやファなどから始まる場合は1オクターブ下の音が出てしまうこともあります。として音が裏返りやすくなるので注意が必要です。

リードはやわらかすぎることも原因として考えられます。その他には、息の入れ方も重要になってきます。

息を少なくして音を小さめにすると音が出やすいです。どうしても音が出ない場合には音量を小さめにすることもコツです。高音域の音量を小さめにするのは音が出る感覚を養うためのもので、音の小さい状態で演奏し続けるということではありません。慣れてきたら次第に音量を大きくしてみましょう。

演奏感に重要なリード

リードは意外と重要で吹奏感や音色に大きな影響を与えます。リードを選ぶ際には、複数枚を試すようにしてください。個体差があるので、同一の箱に入っていても微妙に違うからです。

吹きやすいものを選んでそれを選べるようにしましょう。自分の中に吹きやすいリードの基準ができれば、新しいリードを購入しても吹きやすいものを選べるようになります。

吹きにくいリードを使ってるとアンブシュアが乱れ硬くなりすぎてしまいます。結果として噛みすぎが起こり、自然な演奏ができなくなってしまいます。アルペジオ練習をきっかけにして、リード選びもできるようにしましょう。上昇型と下降型の両方をしっかり練習し、和音を出せないサックスでハーモニー感覚を身につけられるようにしてください。

スポンサーリンク