サックスはただ演奏するだけではなく、その状況によって演奏するスタイルを変化させる必要もあります。
どんなスタイルであっても演奏できるにしておかなければなりません。
ここでは、サックスの構え方についてみていきます。
2種類の構え
基本的なサックスの構え方には2種類あります。
体に引き寄せる構え
体から引き離す構え
この二つにはそれぞれメリットもデメリットもあります。できることなら両方ともマスターしておきたいところです。ただ単に演奏することができる状態を目指すのではなく、その状況に置かれたさまざまな姿勢で、気にすることなく自由自在に演奏するようにできるといいでしょう。
体に引き寄せる構え
アルトサックスの場合にはU字管、テナーサックスでは右手のキーボード周辺に右足の太股上部に当てるようにしてバランスを保つように構えます。
サックスのベルを左に向けないで、正面を向くように意識します。楽器本体を体につけるので、腕に負担もかからず力を使いません。演奏中に体を動かさない人が好んで使う方法です。
体から離す構え方について
右の肘を体に当てるようにして右手だけで構えるようにします。上の前歯でしっかりとマウスピースを押さえ込んで、アンブシュアを安定させます。
右腕の親指に負担がかかってしまう場合、ストラップが使えていない証拠でこの状態で継続して演奏していれば腱鞘炎になる可能性が高くなります。最初のうちは無理をしないで慣れていきましょう。
立奏の場合
立って演奏する立奏は、ベルが左側に傾く傾向があります。正面にベルを向かせるように気をつけましょう。立奏は息の流れがスムーズになるので音が出しやすくなります。体につけて演奏する場合、マウスピースを加える角度が安定し、右手にかかる負担も少なくなります。体から離す構えは見た目が華やかになり、人前のパフォーマンスには最適です。左手に力が入り過ぎないのできれいな演奏がしやすくなります。
ステージでは立奏が一般的なので、立奏の状態でも座った状態でも演奏することに慣れておく必要があります。
座奏
立奏ばかりしていると体が疲れてきます。その際には座って演奏する座奏を行っていきましょう。のけぞって演奏するのではなく、軽く前傾姿勢を維持して、背筋を伸ばすように演奏してみてください。
管体を両足の間に入れて演奏する方法
ソプラノサックスやアルトサックスよく使われる演奏方法です。体に対してまっすぐにサックスを構えることができ、息の通りがスムーズになります。
管体を右足の外に出す
管体を右足の外に出す方法はアルトサックス・テナーサックス・バリトンサックスでもよく使われています。正面に来るのがネック部分ではなく、マウスピースを回して真正面を向くようにして、体に対してまっすぐにくわえるようにします。
サックスの構え方では、息を自然にスムーズに入れることを意識します。その際に軌道を広く保つために背筋を伸ばします。背筋を伸ばして、のけぞるようにするとにすると横隔膜が収縮して小さくなります。前にかがんだ状態で背筋を伸ばすとおなかが膨らませることができるので、腹式呼吸を効果的に使うことができます。
どんな姿勢でも吹けるようにする
座奏でも立奏の状態でも演奏できるようにしておきましょう。座奏の場合には背筋を伸ばして横隔膜が収縮させやすい状態を作っておくこと。
立奏なら姿勢に気をつけつつ、指ばかりに負担がかからないようにすること。ストラップも適切な位置に調節しておく必要があります。構えを変えると慣れないこともあるので、無理な姿勢にならないように、無理な力を入れないように次第に慣れていくように心がけましょう。
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