サックスは複数のパーツから組み立てられている楽器です。丁寧に取り扱わないと壊してしまうおそれもあります。

サックスは、さまざまな部品が組み合わさって音を出す仕組みになっているので、細かいパーツに触れないように掴んでください。ベルなどの細かいパーツのない部分を持ちましょう。細かいパーツを持つと取れてしまうこともあります。ストラップフックの辺りは何もついていないので持ちやすいです。

楽器の置き方

サックスは、専用のスタンドに立てかけるのがベストです。平面に置く場合には細かいパーツがついている方を下にするのが望ましいです。演奏者側から見て右側を下にして置きます。

パーツが多い方を上にしておいてしまいがちですが、サックスは右側のほうが平らに設計されています。左側にはパームキー・テーブルキーが出っ張っていて破損してしまいがちで、本体に負担をかけやすいのです。

サックスの組み立て

ネックとマウスピースを取り付ける
マウスピースにリードを取り付ける
マウスピースにリガチャーを取り付ける
リガチャーのねじを締める
本体からエンドプラグを外す
ネックを本体に取り付けてネックの中をオクターブキーの連動部品に合わせる
ストラップをネックにかける

ネックの裏側には補強の金具が溶接されているので、その補強金具の中心となる出っ張った部分が一直線になるようにマウスピースを取り付けます。

楽器の片付け

ネック部分を本体から外す
ベル部分からひもを本体に入れてスワプを通す
本体にスワプを通した後にひもを本体ネック側に引っ張る
ネックとマウスピースを外す
ネック部分にスワップを通す
マウスピースリード水洗いする
ケースに入れる

スワプを通しすぎると形状が変化することもあるので適度な回数にとどめましょう。

楽器の調整

サックスの音はタンポの湿度によっても変わります。移動する際の振動によっても変化が生じてしまいます。

タンポとトーンホールの隙間ができてしまい、低音域が出にくくなることもあります。隙間ができると音に影響が出てしまいがちです。

修理する際、細長い照明器具を堪能中に入れて明かりが漏れているかどうかでチェックすることもあります。細かいチェックについては、修理してくれる専門家に任せたほうがが適切な処置をしてくれます。

調整のタイミングについて

長期間調整しないでいればタンポの変化が大きくなり、調整する必要が出てきます。日本の気候を考えると3カ月に一度のリペアが理想的です。

楽器を送る期間の長さも考えると、半年から1年くらいで調整をかけるのが好ましいといえるでしょう。

メンテナンス

ショップに持ち込んで調整してもらわなくても自分でできるメンテナンスもあります。

代表的なのは、タンポに水分が残らないように拭き取ることです。鉄でできている部分はさびてしまうので、水分を取るだけではなく、サビ防止や湿潤をしておくといいでしょう。

小指で使うローラー部分があります。指のスライドで触れることになるので脂分がこびりつきやすいです。1週間~2週間くらいで油分を取り除くといいでしょう。オクターブキーやバネも鉄でできているので、さびないように薬品を塗っておきましょう。

調整はタンポのふさがりを直すことを指していますが、分解して部品を調整し、組み立てて散歩交換を行うのをオーバーホールと呼びます。

購入してから期間がたって劣化してしまったものは、調整では足りず、オーバーホールをすることになります。新しい楽器のように戻すこともできます。オーバーホールはリペアショップで行いますが、ショップがないなら、購入者店舗に相談するか配送を申し込んでみるといいでしょう。

保管

サックスの他はケースに入れて、直射日光の当たらない場所に、温度差の少ないところに置きましょう。車の中は温度差が激しいので、金属部分やタンポに悪影響を与えることになります。

ケースに入れる時にはクランプを使ってトーンホールをふさいだ状態にしておきます。これでホールの溝部分の深さを一定に保ち、タンポの密閉性を常に維持することができます。

スポンサーリンク