サックスで最も大切なものというと音の源となるリードですが、そのリードにどんな感触で息を入れたらいいのでしょうか。そしてリードの特性を最大限に引き出すには息をどのようにコントロールすればいいのでしょうか。
リードと息の入れ方
リードが厚くて柔らかくても硬く感じるように吹くことが大切です。同じ3番というリードでも思いきり吹くと簡単に音が鳴りますが、吹き終わるとやわらかく感じます。息を吹き入れるとなかなか音が鳴らずリードが硬く感じます。
思いっきり息を吹き入れると、大きな音はなりますがいい音はしません。息のスピードを遅くすると、中域の部分の音が太くなりいい音になります。ため息のように力を抜いたイメージです。使っているリードは何番であっても硬く感じるように息を入れるのがコツです。息のスピードを遅くして音を太く調節してください。
息をうまくコントロールしてリードを硬く感じるように調整すればいいわけです。リードの問題よりも演奏者の技量の問題ということです。息の入れ方はとても大切で、リードの鳴り方が左右されることになります。出したい音色のイメージに近いリードを選ぶと理想の音色に近づきやすくなります。
リードを変え、息のスピードを変えて全く違う音が出せるのを利用してみましょう。いろいろな演奏者の音色をマネするのもいい練習になります。リードと息の入れ方を変えただけで、楽器は何も変えていないのに、全然違う音が出せるのが驚きです。吹き方次第なわけです。
リードの選び方
上達するにはリードをたくさん使うこと、アドバイスする人がいます。使えば使うほどうまくなるという人がいます。初心者はリードについて何も知りません。どのような音が出るのかの経験の蓄積がないからです。リードを大量に準備していろんなものを使って選ぶ作業しているうちに自分の好みがわかってきます。
練習を重ねるうちに理想の音がわかってきて、音がコントロールできるようになります。リードは安いものですから、あまり節約しようと思わないでどんどん購入するくらいの気持ちが必要です。
一枚のリードでどれだけ演奏感を変えられるか
上に紹介したように、吹き方一つで音が全く違ってくるのがサックスです。そこで一枚のリードをしつこく使いいろんな音を出してみましょう。サックスは細かい楽器で、息のスピードを変えるだけ、サムフックの角度が違うだけでも音が変わります。リードやマウスピースを調節しただけで全然違う音になってしまう楽器です。
リードを買ってそのままマウスピースにつける人もいれば、唾液で湿らせる人、水にしばらく浸けておく人などいろいろです。リードの位置をマウスピースの先端から1mmほど離したり、前に出したり、位置を調節で音がまったく変わったりすることもあります。ほんの数ミリ動かしただけで音色も演奏感も全然違います。
左右に動かす人もいます。左に振ると倍音が出たり、右に振ると音がもっさりすることもあります。口の形や歯形で出てくる音も変化します。人によって違う音が出る不思議な楽器なのです。
たくさんのリードを使え、というアドバイスと、一つのリードをしつこく使え、という逆のアドバイスがあります。矛盾したように感じるかもしれません。たくさんのリードをしつこく使って経験を積む必要があるわけです。
自分なりのリード選別眼を
サックスはとても不思議な楽器で、リードみたいな木の板一枚でも音が変わってしまいます。人によって全く違う音ができます。上達するには音をコントロールできるようにすることが大切です。そのためにも、リードの選別法や息のコントロールまで、しつこく練習する必要があります。人によって言うことは違うかもしれませんが、それだけ自由度の高い楽器ということ。自分なりのやり方を見つけてくださいね。
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