サックスで音を出す時には何かのキーを押すのが当然。でも、何も押さえない、全てのキーから手を離す開放運指が存在します。
開放運指の練習をしていなければ、ついキーを押さえてしまい、ミスをすることになってしまいます。というわけで、開放運指を丁寧に練習しておきましょう。
何も押さえない
開放運指はどのキーも押さえない運指のことです。その音階はド♯です。すべての指を離さなければいけないので慣れが必要です。何もキーを押さえない状態から次の運指に移行しなければなりません。
慣れていなければ、運指に遅れが出るのは避けられません。音を出すには、ついつい何かのキーを押さえてしまうくせがついてしまうものです。急に開放運指ド♯が出てきた場合に、音を出そうとして何かのキーを押したくなる衝動を止める必要があります。
ストラップの長さを調節して指を痛めない
開放運指はどのキーもさえないのだから、サックスを支えている右手親指に重量がかかってしまいます。そのため、ストラップの長さを適切にしなければいけません。
ストラップの長さが適切でなければ、道の親指に重さがかかってしまい、腱鞘炎になってしまうこともあります。開放運指の練習の際にはストラップの長さも調整し、適切にしておかなければいけません。
30分くらいの演奏で指が痛くなる場合があります。短時間では問題はそれほどありませんが指が痛くなってきたら休憩すること。加えてストラップの長さを見直しが必要です。ストラップの長さが合っていなければ指に負担がかかり、腱鞘炎が起こりやすくなります。開放運指ではストラップをうまく使う必要が出てきますので指以外にも注意です。
左手の開きすぎ
開放運指は左手の開きすぎにも注意する必要があります。特にド→ド♯になった時に指を離しすぎる傾向があります。ド♯になった時には指を離しすぎないことを意識してください。その準備段階として、ドの時に人差し指と薬指を離しすぎないように気をつけましょう。
右手でバランスを取り押さえない
ド♯で重要になってくるのは右手です。楽器を右手で支えるだけで楽器のバランスを取れます。指を離そうとするのではなく、押さえない意識が出てくると自然と開放運指はうまくなってきます。
レの音に注意
開放運指では、レの音程に注意をしてください。チューナーで計測するといいです。オクターブキーを押したときにレの音程が高くなります。
レの音アンブシュアをゆるめて 低くする必要があります。ド♯は激しく音程が崩れることはありませんので、ド♯後にレの音を出すことにより、アンブシュアの違いを理解すると良いです。
はっきりしない音色
ド♯→レは音色がこもったように聞こえることがあります。これは開放運指から全てのキーを押さえる運指の特徴に問題があります。音程を改善するだけでもいい影響があります。
ド♯→レでは指の動きが多く、動かす指ばかりに気を取られてしまいがちです。運指にばかり気を取られていないで音程にも気をつけてください。
ネックに注目
ネック部分を見ながら演奏する方法があります。サックスはラより高い音でネック部分のトーンホールが動く仕組みになっています。
ネック部分のメカニズムが動いてしまう場合には、薬指か親指が遅れて動いています。その場合には運指を早めにする必要があります。ネック部分のトーンホールが開かないような運指を心がけてください。
ついつい何かを押さえてしまいがちなサックスのキーですが、開放運指はその完全な例外です。何も押さえないからカンタン、ということではないのです。何も押さえないで自然と指を離す感覚を身につけましょう。開放運指はとにかく慣れが必要です。
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