ここでは半音階の練習をします。半音階は『クロマチックスケール』とも呼ばれます。半音階の運指は少し難易度が高くなります。楽曲でよく使われるので、絶対にマスターしておきたいところ。半音階の運指練習についてみていきます。
楽譜の注意
半音階には楽譜の面で注意点があります。半音階が使用される場合には、上昇するときに『♯』下降するときに『♭』が使われます。楽譜の書き方を簡略化させるためなので、このようなルールとなっています。慣れてしまいましょう。
半音階の場合にはラ♯の運指に気をつけましょう。半音階の場合には上昇下降ともにサイドA♯キーを使用することをおすすめします。
サイドA♯キーは、ラ♯以外のときに少しでも触ってしまうと音が変わってしまい、裏返った音になりやすいです。サイドA♯キーの真ん中にあるキーに当たっても違う音が出てしまいます。
指を素早く動かすことは重要です。でも慌てないで押さえる位置の場所を確認しておきましょう。スピードだけでなく、押さえる正確性も重要です。
サイドA♯キーは押さえ方にコツがあります。人さし指のつけ根あたりで押さえる感じで、指を軽く伸ばした形で押さえるといいです。
素早く動かすためには右手の人さし指の通常のポジションも考えること。サイドキーと右手人さし指の隙間ができる場合には、楽器に近づけるようにしましょう。
半音階のラ♯は右手と左手を同時に動かす運指となります。指の動きをしっかり確認しておきましょう。右手の動きばかりを意識しすぎて、左手薬指の運指を忘れてしまうこともあります。ラ♯は難易度が高いので要注意です。
感覚を研ぎ澄ませて
その他には音感を鍛える目的があります。半音階は運指が複雑になります。感覚を研ぎ澄ませなければ、自分がミスしたかどうかも気がつかないのです。
間違えたことに気がつかなければ、修正・改善もままなりません。というわけで。半音階の音も感覚を研ぎ澄ませて聞くようにしましょう。
半音階自体は覚えやすい音程ですので、繰り返し練習しているうちに音感を養ってください。ミスがあった時には、何らかの違和感を持つようにできるといいです。
ポイント
- 半音階の上昇は♯で記載する
- 半音階の下降は♭で記載する
- サイドA♯キーを使う
- 楽譜の読み方になれる
- 半音階の音に慣れるようにする
小指の多用になれる
半音階の特徴として、小指を多用することになります。練習で小指の多用に慣れることが必要です。特に半音階ではラ♯が失敗しやすいです。
右手のサイドA♯キーを抑えるタイミングがズレてしまい、別の指を離してしまうケースが見られます。上昇・下降ともにラ♯の音には気をつけてください。
開放運指ド♯のミスも多い
半音階でド♯もミスが多発します。ド♯は何も押さえない運指です。開放運指とは、何も押さえない運指のことです。
サックスで音を出す時には何かのキーを押さえるものと思い込んでいるのが通常です。そのため、指を離し、何も押さえない開放運指になると、違和感があり、素早く指を動かせないのです。
何も押さえないことが逆に難しいのです。ド♯の音を飛ばして演奏してしまうことも大きな失敗です。指を離して演奏する開放運指のド♯が突然出てきても慌てないように、冷静に音を出せるようにしましょう。
ポイント
- 素早く演奏できるようにする
- 小指の使い方に慣れる
- 上昇・下降ともにラ♯に注意
半音階運指では♯で覚える方が圧倒的に簡単です。ド♯などの音に小指を加えるド+小指 レ♯ならばレ+小指 ソ♯ならソ+小指、と覚えられるから簡単です。
しかし、♭表記になると頭が混乱しやすいです。楽譜の読み方に慣れるしか方法はありません。経験しかないということ。♯も♭の両方とも考えなくても自然に指が動くというレベルにまで高めておくのがいいでしょう。
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