サックスにおけるリードは、マウスピースの部分に取り付ける、薄い板のことです。ケーンという植物から作られているものが一般的です。

このリードを振動させて音を出す源を作り、サックスの管の内部で音を増幅させて音を発生させます。

これがサックスの音を出す仕組みになっています。

リードの厚さ

リードには厚さがあります。

薄いものは振動しやすく、厚いものは振動しにくいという性質があります。薄いリードは振動する回数が多くなるため、明るい音で厚いリードが振動します。厚いリードは振動する回数が少なくなるので、暗い音になりやすいです。

また、リードの先端が厚くなると、アタックが強くなり、音の立ち上がりが弱くなりがちです。

またリードに、厚さの問題とは別に、リードの硬さの問題があります。一般的なリードは、数字の大きさで硬さが示されています。硬いリードは音が安定しやすく、コントロールしやすいです。やわらかいリードは音が不安定であり、音のコントロールにより技術が必要になります。

リードのカット

サックスのリードにはカットの問題もあります。

そのリードには2種類のカットの仕方があり、ファイルドカット、アンファイルドカットという2種類に分けられています。

リーズの表面をU字型にカットした上で横にラインが一本入っているものがファイルドカット。
ラインのないものをアンファイルドカットと呼んでいます。

ファイルドカットは、表面にラインが入っているために音が安定しやすくなります。

アンファイルドカットカットは、音は安定しにくいですが吹いたときの直接の反応がいいです。また、カットされる回数が少ないためにファイルドカットよりも厚くなり、抵抗感が強い感覚があります。

そのために息を強く入れないと音が出にくくなりますが、音に深みが出やすいです。

リードの素材ケーン

リードの素材はケーンという植物が原材料ですが、プラスチックやファイバーなど人工素材を使用したものも出てきました。

人工素材の評価は低いものでしたが、最近ではその技術も上がってきてリードにあった寿命が短い音が安定しにくい。デメリットを克服しつつあります。

リードの当たりはずれ

リードには当たりはずれという問題があります。植物を加工して作られているために、音のなりにくいはずれリードも多く含まれているといわれています。

同じブランドで、同じ硬さの箱を選んでも、その中で使えるものと、使えないものが出てくるということです。

一つの箱に入ったリードで、音が出やすいものもあるし、音が出にくいものもあります。音のでるものだけを選び、残りをすべて捨てる人もいます。

音が出にくい原因が自分の技術不足にあるのか。リードに問題があるのかを見極める必要があります。

音の出ない原因が、リードにあることがわからなければ、頑張っても音が出ることはありません。

そのため購入したらまず、音が出るかどうかを確認します。音が出ない場合には他のものを試し、音の出やすいものを選ぶ必要があります。複数枚のリードを試して演奏してみましょう。

リードミス

リードミスというものがあります。音は出るものの。タイミングが狂ったり、オクターブ時に音が高くなってしまうことです。音が不安定になりやすいのもはずれリードの特徴です。

演奏する時には演奏感だけではなく、タンギングやオクターブを試し安定した音が出せるかどうかを確認する必要があります。

音を出すときに無理な力が入らないかどうか。息を大量に入れたときに裏返った音が出ないかどうかは要チェックです。

リードは植物から作られることもあり、個体差が大きいパーツです。実際に演奏してみたり、加工して音を出しやすくするようなテクニックを覚えることが大切です。

リードの表面にある三角形の、ハートという部分が左右対称になっているものを選びます。リードの厚みが左右対称になっているものを選ぶのがコツです。

当たりのリードはタイミングに合わせて音がきれいに立ち上がるのが特徴です。ハズレのリードは、音の出るタイミングが遅れたり、イメージしたものと違う音が出ます。

音の裏がえりやすい音程というものがあります。その例がA→D D→Aという音です。この音程を試してみて、音が裏がえらないかどうかを確認することも大切です。意識的に息を多く入れて、変な音が出ないかどうかを確認してください。

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