サックスには、口を直接に接触させるマウスピースと呼ばれる部分があります。
そのマウスピースにリードという板を取り付けることになるのですが、この単なる木の板を選ぶことが困難を極めます。
リード選びが難しいために、サックスの能力を最大限に発揮させられていない演奏者は星の数ほどいます。
「失敗しない選び方は?」
「他の人とどうしても差をつけたいのだけど……」
「調整方法にコツはあるのな?」
さらなるサックスの音色を求めるために、リードについてここで確認してみます。
リードの接続方法を確認する
マウスピースにリードを正しく接続することがサックスの実力を最大限に発揮する基本事項です。
まずは、マウスピースに左右ずれがないように取り付けてください。リードの先端をマウスピースに合わせてください。
合わせる基準として、マウスピースにぴったりそろえたり、髪の毛1本分ずらす人など工夫をする人がいます。
取り付ける位置は、人によって好みがあることもあります。音や吹き心地を確認しながら試してみてください。
マウスピースに取り付けるリードの位置に正解はありません。ポイントになるのは左右にずれがなく、演奏中もずれないように固定することです。
サックスはリードがなければ音が出ません。リードは振動することによって音が発生し、その音がサックス本体の中で増幅して音が出るわけです。
リードの取り付け方にズレが生じると、リードの振動が均一でなくなり、音に直接の影響が出るわけです。
乱雑に取り付けている人は注意をしましょう。
リードと唇をどうつけるか
マウスピースとリードを取り付けた部分に唇をつけることになります。その唇をどのようにつけるかも意外と問題。
下唇を巻き込んだり、巻き込まないでくわえる方法もあります。いろいろ試してみて自分なりのやり方を身につけましょう。
唇がリードに触れ、振動が止まってしまうと音が出なくなるので、リードが振動してるかどうかを確認しながらにしてください。
リードはできるだけ平らにすること
リードの形にも注目です。一箱に数枚入っているのですが、できるだけ平らになっているものが好ましいです。
中心部分が円を描くように曲がっているものもありますが、湾曲したものは選ぶべきではないリードの特徴です。
リードの厚さにズレがあったり、形がゆがんだり、左右対称でなければ、リードがバランスよく振動しないことになります。
不安定な音を出すことになり、きれいな音が出なくなってしまいます。
そのために形が良く、左右対称で平らリードを選ぶことがコツです。
リードとマウスピースを合わせる
リードの先端をマウスピースのカーブ具合としっかり合わせることを心がけてください。
リードとマウスピースのカーブが合っていなければ加工し左右対称にしましょう。
形を合わせないと、音が乱れることになります。リードの形をよく見てマウスピースに合わせましょう。
すべてのリード捨てていてはもったいないですから、少し加工して形を合わせることも覚えてください。
1箱に1本しか入っていない?
上級者やプロの中にはリード選びに厳しい人もいて、1箱のリードを購入してまともに使えるものが1本しか入っていない、という人もいます。
それくらい当たり外れの大きいものなのです。でも、演奏によって収入の発生するプロの人ならいざ知らず、趣味的に練習している人が、音が気に入らないからといって1箱に入っているリードの1枚だけを選び、残りをすべて捨ててしまうなんて、いくら何でももったいない話です。
前述したようにリードを加工してマウスピースに合わせること。形は微妙に変えたりするような加工テクニックも覚えておくべきです。
調整することができれば使えないリードも使えるようになり、そのリードを成長させることができます。
リードは1箱に使えるものは一つしか入っていないというのも、常識外れな話です。1箱の9割が不良品なのが許容されているというのもおかしな話ではあります。
加工方法を覚えないから、すべてを捨てることになってしまうのではないでしょうか?
購入したものをそのまま使うのではなく、加工テクニックを覚えることが前提となっているのかもしれません。
初心者の方にとって、なおさらリードの加工は身につけておきたい技術といえるでしょう。
リードの観察眼を養う
サックスの中で最も大切と言われているリード。マウスピースのあわせ方にも気をつけたいところです。
サックス本体の価格に比べれば安いものですが、消耗品であるため、トータルで考えるとお金はかかります。
使えないものも多く含まれていて、使えない9割を捨てるのもしのびない。
というわけで、加工方法を覚えましょう。何の工夫もなく、与えられたものを受け取るだけ、ただ接続するだけではリードを無駄に捨てることになり、お金もかかるし、リード選びの観察眼も成長しません。
せっかく購入したサックスの実力を最大限に発揮するためにも、リードの選び方、調整法、マウスピースの取り付けにも気を配っていきましょう。
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