重いものを持っていたら腰が痛くなってしまった、ということはありませんか。重いものを持っていなくても腰が痛くなることがあります。サックスの重さで腰痛に悩まされるようになってしまった……という人もいます。腰痛にならないサックスの演奏は可能なのでしょうか。腰痛とサックスの関係をみてみます。

サックスは重いけどすべての人は腰痛になるわけではない

基本的にサックスは重いです。一般的なアルトサックスは2~3kgくらいの重さがあります。確かに、重いものを首からぶら下げていれば腰が痛くなるのは当然ですが、演奏している人みんなが腰を痛めているわけではありません。

サックスは初めから重さがあることを前提としている楽器です。ある人は運良く腰を痛めないのに、他の人は運悪く腰を痛めるといった博打のような楽器では、演奏する人がいなくなってしまいます。腰を痛めるということは、痛めるような姿勢をしているということです。演奏中の姿勢が悪くなっているから、腰に集中して重さがかかってしまうのです。姿勢の悪さに気がつかなければ、どんな対処してもうまくいくことはないでしょう。

背中とおなかを使う

おなかと背中の使い方が分かっていない人がいます。背骨だけでサックスを支えれば、腰に負担がかかります。背中の反対側である腹筋を使わなければいけません。

腹筋と背筋を使いサックスの重さを支えることになります。イメージで言うと腰を絞り上げた状態にすること。背骨だけでなく、背中と腹筋で楽器を支えることができます。

直立した時に自然に地面と体が垂直になることを目指します。腰を痛める人は前傾姿勢になっている傾向があります。猫背になっていると、さらに背中に負担がかかります。普段から姿勢を地面に対して垂直になるように心がけましょう。不自然に胸を張るのではなく自然な感じです。

机に座ったときも同様で、机に這いつくばって文字を書く人が増えていますが、このような姿勢はだめです。

しかも、人間には数kgある頭を支えるだけでも大変なのに、サックスの重さが加わって背中にかかってしまいます。頭を前に出さず、自然に上に引っ張り上げた感じです。前傾姿勢になればなるほど、腰に負担がかかってしまうので注意してください。

呼吸が浅くなっている

腰が痛くなる原因として、腹式呼吸ができていないことも考えられます。というのも、胸を中心にして息をしているうちは、体は前傾になってしまいます。おなかの下のへその少し下部の丹田を意識することによって姿勢は自然と直立することになります。

呼吸法ができていなければ姿勢が悪くなるのも当然のことです。腹式呼吸といっても難しいイメージをもたれるかもしれませんが、おなかの下のほうから息を出すイメージを作るといいでしょう。前傾姿勢になっていると腹式呼吸はできません。

むやみに治療しても治らない

病院に行っても、湿布を貼っても腰の痛みが取れることはありません。姿勢が悪い原因があるからです。痛みを止めても薬が切れたら痛くなるし、手術をしても腰痛の原因を取り除けるわけではないので、改善することはありません。写真で腰痛の原因がわかるわけでもありません。

マッサージや体操を行っても、少しは血行が良くなるかもしれません。姿勢が悪いままサックスの練習をすればまた腰が痛くなってしまいます。もともとサックスは重さがありますが、正しい姿勢なら腰が痛くなることはない楽器です。

重さのせいじゃなく姿勢が不自然

体が痛くなってくるということは無理な姿勢がたたり、体のどこかに重さがかかっているということ。大人も若者の姿勢が悪いのでサックスの重さで腰痛になるのも無理はありません。結局、腰痛になるのは姿勢が不自然で、楽器の演奏にふさわしくないことを示しています。

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