サックスの選び方には悩みがつきません。どのブランドの、どのモデルを購入したらいいのか。初心者には判断がつきかねます。

ブランドによってサックスの構造に差異があります。ショップに出向いて店員に勧められたものを考えずに購入するのもいいでしょう。

でも、入念にリサーチして納得した後なら、間違いないサックス選びができるでしょう。ここでは、初心者の選択肢となるメーカーと、そのサックスの特徴を見ていきます。

安定感が第一の国産モデル

サックスを購入するならまず国産ブランドが妥当な選択肢となります。

愛用者も多く、初心者から上級者まで対応できるのが国産ブランドの特徴です。

迷ったら国産ブランドYAMAHAのサックスを勧めるのは、音楽経験者ならほぼ常識といってもいいくらいです。

国内のサックスブランドはYAMAHAとヤナギサワの二大勢力で成り立っているといってもいいです。

YAMAHAは、日本の楽器の大半を製造しているメーカー。楽器全般におけるクオリティーが高く、初心者から上級者まで対応できるところが魅力です。

戦時中からの歴史があるヤナギサワは、管楽器を中心に展開しています。どちらの国産メーカーも、初心者から上級者、プロでも愛用している人が多く、YAMAHAのヤナギサワもどちらを選んでも高品質で満足できるでしょう。

YAMAHAのサックスの特徴

国産YAMAHAのサックスの特徴を見ていきます。他の楽器も充実していますが、サックスのラインアップも充実しています。

まず型番の見方を覚えましょう。一定の法則性があり、デタラメなものではありません。 型番が分かっていればショップ・ネットでの購入で間違いがなくなります。

文字が一つ違うだけで全く別のモデルとなるため読み違いは許されません。正確に型番が読めることは失敗しないサックス選びのためにも必要条件です。

YAMAHAのアルトサックスはYASと表示されます。『Y』はYAMAHA、アルトの『A』サックスの『S』でYASです。

  • Y ヤマハ
  • A アルト
  • S サックス

アルファベットのあとに続く数字は2→4→6→8と、ランクが上がってきます。数値が大きくなればなるほど上級モデルとなります。

YAMAHAにはYAS-62シリーズがあります。昔からの定番で評価の高いモデルです。旧モデルの62シリーズは現行のモデルと違い評判がよく、旧モデルを見かけたら購入してみてもいいでしょう。

ヤナギサワの特徴

世界でもトップクラスの品質を誇る世界に通用するサックスブランド、ヤナギサワ管楽器。

スタンダードモデルのイエローブラスは、真鍮が使われ、クセがなく、幅広い用途に対応します。

ブロンズブラスは真鍮のほか、銅の含有率が高くなっています。やわらかい音で、ヤナギサワらしい感じです。レスポンスにすぐれ、ソロパートや上級者にも対応しています。

最近のヤナギサワのサックスは、コンパクトなサイズとなっていて、女性にも使いやすい構造となっています。

その音質のイメージは逆で、YAMAHAは明るく軽いですが、ヤナギサワは落ち着いたしっとり系。抵抗感が強く音がまとまっています。

大雑把にいうと、YAMAHAはライトで、ヤナギサワはヘビーな感じ。これが両国産メーカーの特徴の差です。

台湾製のサックスの特徴

国産のメーカーではお金が足りないよ、という人もいるかもしれません。海外製の中でも注目するべきなのは台湾製です。

台湾製と聞くと、中国製のように思ってしまいますが歴史的に台湾と中国は仲が良くなく、日本も国家として認めてはいません。似ているようで似ておらず、対立している国でもあります。

このような事情もサックスにはよく働き、中国製のように粗雑な作りではないなく、中国製よりも安定感は高いです。全体的にレベルが高く、しかも安く設定されています。

台湾製のサックスの中には、国産のモデルよりも高級なパーツが使われていることも。

国産のものより安く、品質が比較的高く、コストパフォーマンスがすぐれています。国産のブランドもあぐらをかいている暇はありません。海外の製品のレベルは上がっているのです。

国産のモデルを購入する金銭的余裕がなかったり、興味のある人なら、購入してみてもいいかもしれません。

YAMAHAとヤナギサワが幅を利かせていましたが時代は変わりました。

台湾製品のレベルが上がり選択肢が増え、価格が下がり、サックスに手を出しやすくなった時代。

裕福な人だけがサックスをする時代は過ぎ去りつつあります。

購入する前の情報収集を念入りに

初心者が選ぶべきブランドはYAMAHAとヤナギサワ。それでも予算が足りないなら台湾製がおすすめ、というのが結論です。

サックスの価格破壊が起こり、20万円台のものでなければだめ、という時代でもなくなってくるでしょう。

それでも、10万円以上の出費は覚悟しなければならないため、依然として情報収集は必要です。入念なリサーチをしつつ、納得の1本を選んでみてくださいね。

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