高音域に必要になるのがオクターブキー。左手親指の練習をする必要があります。オクターブキーの運指は難しいのですが、その他に裏返った音が出やすいのが特徴です。丁寧にできるまで練習しましょう。
オクターブキー
ロングトーンの練習でオクターブキーをやってみましょう。オクターブキーはレよりも高い音で使います。親指やサムレストに関節部分を当てて、親指の関節を動かすように抑えます。
サムレストから親指が離れないようにしてください。スラーで滑らかに音が切れないように練習してください。オクターブの音はたくさん指を動かすことになります。指の動きが遅れるとミスしやすくなりますのでしっかり練習してくださいね。
八分音符と四分音符の練習も交互に繰り返すこと。八分音符の場合には指の動きも速くなります。オクターブキーの押し忘れなどのミスが多発します。
それに加えてクロスフィンガリングも加わってくるとさらに複雑になります。特に人さし指の動きが間違いやすいです。押さえる指と離す指を事前に確認しておきましょう。
集中して練習するのは5分くらいが適切ですが、さらに時間をかけて構いません。オクターブキーが入ってくると複雑になり間違いやすいので慣れる必要があるからです。
腱鞘(けんしょう)炎になりやすい
ただ一つ注意したいのは長時間の練習です。というのも、オクターブキーは左手の親指で押すのですが、親指のつけ根は最も腱鞘炎になりやすい部分です。そのため長時間練習すると指が痛くなってしまうのです。
そして腱鞘炎にならないためにもオクターブキーの押し方のコツを身につけること。力の入れすぎで腱鞘炎になってしまいます。脱力のイメージも湧かないかもしれないので、少し難しいかもしれません。指が痛くなる前に休憩しながら、練習を続けていきましょう。痛くなったら練習を中断するとか、休息を取ってください。
オクターブキーは音が裏返りやすいですが息の入れ方も関係しています。オクターブキーを低音域ではゆっくりと息を吹き入れてください。オクターブキーの高音域の場合、ていねいに息を吐き入れるようにすること。
開放運指と練習について
オクターブキーの練習について開放運指の練習もしてみましょう。開放運指とは何も押さえないで吹くことです。ド♯は何も押さえないのです。簡単そうに感じるかもしれませんが、何も押さえないので間違いやすいです。フレーズの中に入っていると、つい何かキーを押してしまいたくなります。開放運指の時には何もしないこと。これが意外と大変なのです。テンポに乗って何も押さえない運指に馴れるようにしてください。あえて何もしない、というのも少し難しいですが。
開放運指の場合には、何も押さえない状態から、すべてのキーを押さえる状態に持ってきます。指の動きに遅れが出ないようにしてください。
そして開放運指の際にはストラップが重要になります。何も押さえないのでストラップに頼るしかありません。サックスをつかむことができないのです。そのため、ストラップの高さが合わないと、右手の親指にサックスの重量がかかってしまいます。サックスの重さが短時間かかるくらいなら問題はありませんが、長時間続くと指の故障につながります。
開放運指の練習をしつつ、ストラップの調整を行ってください。ほとんどの場合ストラップが長すぎることが問題となります。サックスの位置が低くなりすぎているのです。右手の親指にサックスの重量がかかって痛みが出るようなら、ストラップの位置を見直すことが必要不可欠になります。
そして左手の指の開きすぎにも注意です。ド♯になったとき、指を離しすぎないでください。ド♯で重要になるのは右手です。右手で楽器をさわるだけでバランスが取れます。指を離すことよりも、指を押さえない意識になってくると自然に楽器が安定
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