アルトサックスの重さは2~3kgあります。標準的な鉄アレイくらいの重さです。重いアルトサックスを1日に1時間も2時間も演奏していれば指に負担がかかるのは当然のことです。練習しすぎで腱鞘炎になってしまう人もいます。

オクターブキーが腱鞘炎を誘発

急激に音程が上がるオクターブキーを押すとき時に力を入れすぎて腱鞘炎を起こす人がいます。少しくらいなら問題はありませんが、継続して演奏していると、その負担は次第に蓄積し腱鞘炎となります。関節を使って力を入れないように押すことが大事です。指先でつまむ様にして押さえて下さい。

またオクターブキーを押すときに動きが大きくなると負担もかかりやすくなります。指の移動がしにくくなります。コンパクトな動きを心がけてください。ストラップが長すぎる場合もあります。その場合は短く調整してください。

対策はどうする

アルトサックスの練習で腱鞘炎になってしまったらどうすればいいのでしょうか。この方法は一つしかありません。安静にしていることです。手を使わないこと。手を休めることです。これ以外に方法はありません。病院に行けば腱鞘炎であることはわかるかもしれませんが、自然に治るまで待つしか方法はありません。手に負担をかけすぎたのだから休ませるしか方法はありません。

どうしようもない時には痛み止めのような治療も存在しますが、基本的に回復が遅くなります。対症療法で根本的な治療になることはありません。湿布薬も回復を遅らせるものでしかなく、コンクールや演奏会で仕方がないので、どうにか痛みをとってもらいたい気持ちはわかりますが、普段からやるものではありません。

首に引っかけるタイプのストラップは首と手に負担がかかりやすいです。アルトは重いタイプのサックスではないので、ネックストラップ型でも十分と思いがちですがそれでも指が痛くなる人はいます。別のタイプのストラップを探すことも必要となるでしょう。

演奏しているときの姿勢が悪い

腱鞘炎になってしまうと言ってもならない人もいます。アルトサックスのの練習をして2~3年の学生が腱鞘炎になっていて30~40代のプロのサックスプレイヤーが腱鞘炎にならないというのもおかしな話です。どこかが間違っていると考えたほうがいいでしょう。

姿勢と呼吸

特に姿勢がおかしくなっていることがあります。腹式呼吸ができていないと姿勢が悪くなります。サックスの演奏に限らず、どのようなスポーツでも姿勢は大事です。力が入ると姿勢が悪くなります。プロの格闘家でも相手をにらんで前傾姿勢を取った相手をにらむような人はいますが、これはよくありません。リラックスしてないからです。怖そうですがコロッとやられる典型です。

サックスでもそれと一緒です。腹式呼吸をして力を抜いてリラックスして直立すること。この姿勢ができていなければ体のどこかに力が入り、その結果として体のどこかが痛くなるものです。体のどこかが痛くなるのは力が入っている証拠。力を抜いて演奏できるようにしましょう。体が痛くて病院通いをしなければ演奏できないというのはどこか間違っています。

プロスポーツ選手でもけがばかりする人がいますが、姿勢が悪かったり呼吸法が間違っていることが原因のこともあります。しかし、見えない原因に気が付く人はほとんどいません。大したことのない小さな問題と思っているようですが、姿勢と呼吸は全身に影響を与えます。

アルトサックスの自己分析

サックスの重さで指先に負担がかかり、腱鞘炎になるのは避けられないかもしれませんが、何かが間違っているのです。オクターブキーなどのキーの押し方や姿勢の悪さ呼吸法、どこかに問題があるのでしょう。病院で治療を受けても対症療法にしかなりません。基本的には休ませるしか方法はないので、休んでいる時間を利用して演奏のどこが間違っているのか自己分析するといいでしょう。

スポンサーリンク