スケール練習は基本的な練習ですが、さらに上達したいならアルペジオ練習が必要不可欠。スケール練習よりも少し難易度が高くなっています。注意すべきポイントをしっかり認識してから練習に臨みましょう。

アルペジオって何なの?

アルペジオは分散和音と呼ばれています。サックスでは和音を出すことができないのでアルペジオでハーモニーを出すことになります。その練習方法としてアルペジオ練習があります。

和音はコードとも呼ばれます。サックスでは和音を演奏することはできません。コードの中の音を順番に演奏することになります。3つの音程を組み合わせたものをトライアドといいます。

基本的なトライアド

基本的なトライアドは以下の7種類があります。

  • ドミソ
  • レファラ
  • ミソシ
  • ファラド
  • ソシレ
  • ラドミ
  • シレファ

この基本的なトライアドを身につけることで4和音ができるようになります。この3和音しっかりできるようにしておかないと4和音ができないことになります。運指はそれほど難しいものではありません。反復練習をした結果、楽譜を覚えてしまうくらいやりこみましょう。

スケール練習との違い

スケール練習は2度音程で行われるものですが、アルペジオ練習は3度音程で行われる点が違います。実際の曲の中でも多用されるので、スケール練習に加えてやっておきたい練習です。

スケール練習と同じようにアルペジオ練習には上昇型と下降型があります。低い音から上がっていくものだけではなく、高いところから下がっていくものもあります。

アルペジオパターン練習

アルペジオ練習で上昇と下降を織り交ぜたパターン練習もあります。低い音を小さく、高い音を大きく演奏するように心がけましょう。チューナーを見ながら音程をチェックしてください。

運指に集中するのか音に集中するか

アルペジオ練習の際には運指も大切な一方、音も大切、ということで二つの側面から考えたほうがいいです。両方を同時に行っても上達のスピードが遅れます。運指は運指で考えて音は音で別に考えたほうがいいのです。

運指の練習の際には運指のみに集中することです。音に集中する際には運指はそれほど気にしなくて構いません。出した音に集中しましょう。どっちつかずの態度よりも、どちらか一方をしっかり行う意識が重要です。

高くなると音が裏返りやすくなる

アルペジオ練習で音が高くなってくると音が裏返ることが出てきます。リードの状態が悪いと音が裏返りやすいです。

息を大量に入れると音が裏返りやすくなるので音を少しセーブしてみるのもいいでしょう。あまりにも小さくしすぎると音が出なくなってしまうので、丁寧に音を入れるといった感じです。

高音域の音が小さくなると明らかに不自然です。音を丁寧に出すように意識をして、次第に音量を上げていきましょう。音の裏返りばかりを気にして、せっかくの演奏が小さくまとまってしまい面白くありません。

アルペジオ練習ではリードが原因で音が裏返ってしまうことがあります。硬いリードは通常音域で音が出しにくいですが、しっかりと音がでると高音域が出しやすくなります。柔らかいリードは少ない力で通常音域は出やすくなりますが、高音域では音を出しにくくコントロールするテクニックが要求されます。一般的には少しやわらかめのリードがおすすめです。運指と音だけなく、リードの状態も確認してください。

アルペジオで弱点になりやすい

アルペジオ練習で弱点を克服してください。それは利き腕でない方の手です。右利きの人はファラドラ・ソシレシ・ラドミドが弱点になります。左利きの人はシレファレ・ドミソミ・レファラファが弱点となります。早く正確に運指ができるように心がけてください。

ムリしない

弱点だからといって無理をしすぎると腱鞘炎になることもあります。短期間で一気に練習をしないようにしましょう。よくある原因がオクターブキーで力を入れすぎることと楽器の構え方が原因で起きることです。運指の練習もしすぎないように心がけるべきです。

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