音が裏返える悩みはサックスにはつきものです。どんな悩みでも必ず原因があります。音が裏返える原因をここで考えてみます。特に注意するポイントは音のスピードと息の量にあることは覚えておきましょう。
音は裏返るときには喉仏の位置に注意
実際に声を出すのも、サックスで音を出すのも同じ原理です。喉仏は高音域の場合には上がり、低音域の場合には下がります。音は裏返るときには、喉仏の位置が正しくないことが考えられます。高音域なのに喉仏が下がっている場合に音が裏返りやすくなりますので注意です。鏡を見てチェックしましょう。
息を入れすぎると音は裏返る
サックスに急に息を入れると音が裏返りやすくなります。丁寧に音を入れてあげる感じです。音程が急に上がる場合には裏返りやすくなります。演奏のスピードが上がってくることによって力みが生じて音が裏返ることもあります。
息の入れすぎで音は裏返ることがわかっていれば入れる息の量をコントロールすることが対策になります。息をたくさん吹き込むと音が太くなり音が大きくなりますが、音が美しくなければ意味がありません。息の量を減らして丁寧に音を作ることを心がけるべきです。
高音域で音が裏返りやすくなる
オクターブキーで音が裏返り安くなるところは注意です。リードの問題もありますので、どうしても音が裏返ってばかりいるという場合にはリードの交換も考えましょう。
低音域ではオクターブキーを使いません。ゆっくり息を入れるのがコツです。オクターブキーを使う高音域の場合には息を素早く入れることです。
音が裏返る原因になる運指の乱れ
運指の乱れも音の裏返りの原因になります。運指の遅れが音の裏返りになることもあります。たくさんの指が同時に動く場合など運指が起こりやすくなるのでよく練習しましょう。
音の裏返りは息の量で決まる
息を吐くときに息を入れる速さと入れる息の量の二面から考えてください。息を入れるスピードが速いと高音域を出しやすくなります。スピードが遅いと低音域が出しやすくなります。音は裏返る場合にはこの原則を考えてください。
注意する点は、息のスピードを上げた時には息の量を増やさないこと。音量を少し小さくして音の裏返りを防ぐことができます。
低音域ではミスが目立ちやすくなる
低音域の演奏では息の量が必要とされます。そのため、比較的大きな音が出てしまいがちですが音が裏返りやすくなります。低音域は音が大きいために間違いも目立ちます。
クロスフィンガリングのような複雑な動きになると運指の乱れが生じ、音が裏返る原因となることがあります。慌てないでゆっくりとしたテンポから丁寧に次第にスピードアップしていきましょう。
音の裏返りを気にしなくていい場合がある
運指に集中するか音に集中するか、練習の際には決めたほうがいいでしょう。運指をしっかり行いながら、音をしっかり作ろうとすると意識が分散されて上達が遅れます。運指に集中する場合には音が裏返っても気にしないでどんどん運指は止めないで練習しましょう。
といっても、雑にしていいというわけではありません。正確に指の動きに意識を集中させましょう。逆に音をしっかり作る場合には運指にそれほど意識を集中させる必要はないでしょう。
サックス調整不足
低音域では音が裏返りやすくなりますが、サックスの調整が甘いことも原因となります。長期間使っていないサックスはタンポの密閉度が甘くなっていることがあります。低音域が出にくく、音が裏返りやすくなる傾向があります。練習の前には楽器全体を調整してみてください。もちろん人前で演奏する場合には、さらに慎重に調整する必要があります。
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