サックスと切っても切り離せないのがジャズです。ジャズと言葉をしていても、どんなものなのか分かっていない方も多いでしょう。

サックスを学習する上で大きな影響にはなりませんが、ジャズという概念が、どのようなものなのかを確認してみましょう。

教養にもなるので知識を披露することもできますよ。

発祥は黒人

ジャズというのは音楽の一つのジャンル。何となくそんな感じの音楽というイメージですが、漠然としていてよくわからない方もいるでしょう。

ジャズの発祥は、白人ではなく黒人。その特徴も白人のクラシック中心の音楽とはかけ離れています。むしろ対立しているといってもいいくらいです。

打楽器中心でリズミカルな音楽

ジャズの特徴はリズミカルな点にあります。その音程もクラシックのように複雑な旋律ではなく、むしろ単純で未熟ともいわれます。

これは音楽が発展していない、音楽が劣っているというわけではありません。

白人の音楽は一部の人たちだけが行う贅沢なものだといわれています。

しかし、黒人の音楽はすべての人が行わなければいけない大衆音楽。祭祀や宗教となって生活の中に完全に根づいているのです。そのため、誰でも理解できるような単純な音楽が必要なわけです。

クラシックを好む人が何となくお高くとまってみるのも、ジャズと対極で素人お断りの態度にあるからでしょう。

踊りとセット

そして、ジャズは踊ることと関係があります。クラシックのように効いているだけではなく、踊りとセットで存在しているのです。リズミカルでシンプルな曲調が繰り返されるのが特徴です。

一定のリズムで踊り続けると意識の停止したトランス状態に入り、自然と一体化できるという特徴もあります。日本でもクラブで踊りたいというのも、トランス状態に入りたいという気持ちがあるからです。トランス状態に入ると何とも言えない感覚が得られます。

歴史的に行われてきた奴隷貿易の影響

ジャズがアメリカに持ち込まれたのは奴隷貿易が起源と言われています。今では信じられないかもしれませんが、17世紀くらいでは黒人は人間扱いされておらず、奴隷として売買されていたのです。

その黒人奴隷が、アメリカに売り渡されて移住し、彼らが文化を作ってきたのです。そして、いまだに人種間の対立が続いているのです。今のアメリカにはもともと黒人はいなかったし。白人もいませんでした。

もともとアメリカ大陸には伝統的に住んでいた先住民がいました。アメリカに移住した白人が彼らを追いやった上に、黒人が入ってきたという図式。

白人がすごいのは、アメリカの先住民をインディアン(インド人)と呼んできたところです。どれほど白人が自己中心的かがわかります。

アメリカという国は、白人と黒人がどちらが偉いのかをいつまでたっても争っているわけです。白人は何でも自分中心にものを考えます。

いまだに白人が中心で黒人が悪いんだ、という考えがまかり通っているので、いつまでたっても争いが収まらないわけです。はっきり言うと白人だって、元はといえばよそものなのですが・・・。

白人中心という説を唱える人もいるけど

ジャズの発祥が白人という主張する人もいます。しかしジャズの起源は黒人です。どうしてジャズを始めたのは白人と主張するのかというと、アメリカではいまだに白人優位の思想が強いからです。

そのため、どうしても白人が有利なように解釈してしまうのです。しかし、ジャズにおいての発祥は黒人です。ジャズということは歴史と切り離すことはできず、いまだにジャズとは何なのか、人種間で言い争っている面もあります。

このようなジャズの解説をしたのは、人種差別のためではありません。ジャズの本質を理解するためには、歴史的に行われた奴隷貿易は絶対に避けて通ることはできません。そのような歴史を踏まえて、ジャズという音楽ジャンルが存在するのです。

歴史を知らないでイメージだけで語る方がよほど悪質。白人と黒人の対立を日本にいると気にすることはありません。

ジャズの歴史を通じて理解してみると、サックスが上達するわけではありませんが、白人の言ったことは正しいとかイケメンとか思い込んでしまう日本人が、どれほど浅はかなのかがわかるでしょう。

スポンサーリンク