サックスは誰でも始められる手軽な楽器。始めるのが簡単だとしても、マスターするのは別の話です。今回はリードにまつわるお悩みです。マウスピースとともにくわえるのがサックスのリードですが、リードを交換したとたんに全く吹けなくなってしまった。こんな人がいます。不思議ですよね。いったいどうしたことなのでしょうか。リードの特徴とともに確認してみましょう。

音が浮く

今までは厚いリードを使っていたけど、少し薄いリードに交換してみた。するとどうしたことか胃音が全く安定しない。浮いたような音ばかりが出てしまう。今までうまく吹けていたのに、練習でも他人に注意されたり、迷惑をかけてしまうようになった。いったいこれは何なのかよくわからない。今までうまく吹けていたはずなのに・・・

今までうまく吹けていたのに急に吹けなくなってしまってプライドもズタズタ。もうやめてしまおうか・・・

うまく演奏できていたのはリードのおかげだった

この方は今まで少し厚めのリードを使っていたのです。リードの厚さに助けられて安定した演奏ができていたのです。リードを薄くした途端に、全く吹けなくなってしまった。実力が出てしまったわけです。

リードは薄くなることによって、演奏をコントロールするための力が大きくなります。だから薄いリードに替えた途端に、思うように演奏できなくなってしまったのです。厚いリードに頼りきりになってしまっていたのです。

リードを変えた途端に、実力が露呈してしまったというわけです。今まで問題なく演奏ができていたのは、本人の実力ではなく、厚いリードに頼りきりだったということです。大して上達しておらず、うまいとも言えなかった、これが本来の実力だったのです。

楽器に翻弄されないように

厚いリードを使っているときには問題なく演奏ができていても、薄いリードに替えた途端に楽器に翻弄されるようになってしまったわけです。音程や音色・音量コントロールすることができず、急にうまく吹けなくなってしまったわけです。

リードが薄くなるということは、演奏の裁量が大きくなることを意味します。実力が出てしまうわけです。厚いリードは慣れてしまえば、力を大して使うこともなく演奏ができます。薄いリードなら、さらに繊細な演奏が要求されるということ。リードが薄くなればなるほど、楽器に振り回される傾向も強くなります。だからこそ演奏者も実力アップをしなければ思い通りに演奏できなくなるのです。

基礎練習

というわけで、サックスをマスターしたいなら残念ながら基礎練習に戻るしかありません。全身でサックスを演奏するようにする。基本的な練習をしっかりやることがより必要です。普段から厚いリードを使っている人はリードに頼りきりになってしまうので、薄いリードを使っていたほうがいいでしょう。薄いリードのほうが実力もアップしやすいです。

薄いリードに替えると、今までよりも深くくわえることになります。そして全身を使って演奏しなければ音が出なくなるでしょう。この状況で練習しましょう。厚いリードを使っていると甘えてしまうわけです。厚いリードに頼りきりにならないようにしましょう。

サックスは不思議なものでリードを変えた途端に、全く演奏できなくなってしまったという人も出てくるくらいの繊細な楽器です。マウスピースやリガチャーを交換したくらいの小手先の修正では解決できません。日頃から薄めのリードを使い、先に翻弄されないように演奏できるよう練習することが大事なのです。小手先のテクニックでは修正することはできません。音が出せるとか指が動かせることよりも、はるかに難しく本質的な問題なのです。

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