世の中には絶対音感という能力を持っている人がいます。聞いた音の音階が分かってしまうということ。小さいうちからピアノを習っている人に、このような能力は自然と備わってしまうものです。

一時は絶対音感を持っている人は、天才とうたわれる時代もありました。ピアノの練習を小さいうちからしていれば、絶対音感は自然とついてしまいますので珍しいことではありません。

しかも、絶対音感を持っているからといってそれほどメリットはありません。何でも音階としてとらえてしまうのですから、面倒くさいこともあります。

サックスの演奏にとってもマイナスになることばかり。絶対音感を持っている人はサックスを身につけることが難しいという声も上がっています。それは一体どのような理由からなのでしょうか。

サックスは移調楽器である

サックスとは楽器の中でも移調楽器に分類されています。アルトサックスやテナーサックスなど、転送して出した音階と実際の音階がピアノと異なってしまうわけです。ドの音を出したとしてもそれはドではないということ。

そして絶対音感を持っている人は、ピアノの音階とずれてしまうので頭が混乱してしまいます。しかもサックスによって、音符の音階と出した音階が連れてくるのですから混乱すること甚だしいです。

このようなことがあるので、小さいうちからピアノをやっているとなかなかサックスが身につかないようになってしまいます。これだったら楽器の経験のない素人の方がよっぽどスムーズに上達します。ここまでくると絶対音感は高尚な能力どころか、単に障害ということになってしまいます。

絶対音感のデメリット

音楽家で絶対音感を持っている人は多いと言われていますが、実際にはメリットになることはそれほどありません。というのも聞こえた音を音として認識できなくなってしまうからです。

車のぶつかった事や雨の音など、これらは今回では表すことはできないのですが、絶対音感を持っている人は音階のどれかに無理やりに決定してしまうわけです。

世の中には音階で表さない事もありますが、とらえることができなくなってしまうわけです。例えばドとレの中間だったらどのドのシャープですが、その半分だったらどうしますか。そしてそれを半分に割ったらどうでしょうか。さらに半分に割ったときには?

細かい音程が判別できるのでしょうか。こうやって考えてみると絶対音感を持っている人に比べて感覚が鈍くなってしまっているのです。だからこそ絶対音感を持っているのは音楽家としてはメリットではなく、デメリットとして働くと言われるゆえんなのです。

この世に絶対音感を持っている人はサックスを身に付ける付けに苦労します。人によっては苦労しなければいけません。サックスの楽譜をすべてピアノと同じ音階に書き換えてしまう、初めから出た音を優先してピアノのことはすっかり忘れて演奏するなど人によって工夫しなければいけないことも出てきます。克服する方法は一般的には、解明されていないのが現実です。

一時期は絶対音感を持っている人は天才と言われてきましたが、意外にそんなこともなかったわけです。むしろ移調楽器ないような音程が変わってしまうものについて、なかなか対応できなくなってしまう体となってしまうのです。

小さな先から音楽のスパルタ教育をしなければなかなか音楽家になる事できませんが、本当に大切もの失っているという。格好の具体例だといってもいいでしょう。音楽の初心者にとってはなんの関係もないことですが、子供の頃に行った英才教育の弊害というものはなかなか抜けるものではありません。楽器というのは奥が深いもので、意外と面倒くさい話もあるのです。

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