サックスの初心者でいろいろ先生に教わっているんだけど、全くうまくならずに見捨てられてしまった・・・。
結局、自分で工夫をしながら練習していたらいつの間にかうまくなってしまった。
いくら先生のアドバイスを聞いてもうまくならなかったのに・・・今までかけたお金と時間を返せと言いたいもの。先生に教わってもうまくいかない理由を確認してみます。
教え方がうまいわけではない
楽器の演奏と、楽器の演奏を教えることが、全く別の能力であることを知らない人が多いです。いくら東大生に勉強を教わったって東大に入れるかどうかは別の問題です。その先生が頭がよかったり、受験勉強に向いているからです。
野球の選手だって全く同じです。天才といわれる野球選手に教わったら、
「ガーッと打てばいいんだ」
とアドバイスされ、何を言ってるのかさっぱり理解できず、途方にくれたプロ選手もいるくらいです。
音楽大学に在籍者など、もともと楽器がうまい人に教わったとしても適切なアドバイスをもらえるかどうかはわかりません。というよりも、初心者の気持ちがわからないことが多いからです。
自分の指導がうまくないことを棚に上げ、生徒のできが悪いからだ、とキレ始める輩もいますが完全に間違っています。教える能力が低い先生の責任なのです。
サックスはその人の感覚による
楽器の上達というものは、その人の感覚を磨く以外に方法はありません。その感覚を他人に伝えることなど難しいです。しかも、人によって感覚は違ってきます。
先生ができたからといって、その感覚が他人に100%他人の役に立つかどうかは別の話です。むしろ優秀な人ほど感覚が異常なことが多いです。
というわけで、先生に教わったからといって急激にサックス演奏がうまくなるかというと疑わしいところです。
先生の利用方法を考えてみる
サックスの先生に指導してもらおうといっても感覚的な問題まだアドバイスを受けるのはまず無理でしょう。
どうやったら吹きやすいのか、どのように吹けばいい音が出るのかアンブシュアの具合はなど、自力で訓練する必要があります。
主観的な問題では、先生などそれほど役に立ちません。演奏を客観的に聴いてもらうために利用する。練習をサボりがちだから怒ってもらう、初心者すぎて右も左もわからない、自分を律するするためなどのとき先生を利用する方法ならアリです。
教師の役割
音楽の先生は、他人に指導するのが上手な人。自分の演奏が上手い人の2種類がいます。他人の指導がうまい人なら、間違っているところを修正してくれたり、モチベーションを上げたりしてくれます。
ただ単に自分の演奏が上手いだけの人に教わっても、上達するわけはありません。先生に教わる時にはサポートになる人かという点から選んだらいいでしょう。
実績とか名前が有名だからというのはあてになりません。先生の実績なだけで、生徒を教えた実績ではありません。
たくさん練習していると
楽器の練習は感覚的なものです。うまくいかないと思っても自分で悩んで毎日練習してみましょう。突然うまくなっていることがあります。
頭の中で自分の知識や認識が整理されるのでしょう。突然わからなかったところが改善されていたこともあります。人間というものは頑張れば成長するのです。突き詰めて練習しないからうまくならないのです。
サックスの先生や音大生は、このことがわかっていない方が多いです。若い時に楽器が上達してしまったことをすっかり忘れています。
自分が初心者で苦しんでいた時期が記憶の奥底に眠っているのです。こんな人に教わっても、
「誰もがちょっと頑張れば自分と同じくらい上手にできるはずだよね」
と思ってしまいがち。楽器がうまくなってしまうと、初心者の頃の自分を忘れてしまうものです。
初心者の苦労をわかってくれる先生を
子供でも大人でも、初心者をすっとばして上級者になることはありません。初心者が一生懸命練習して、急にわかったという感覚を忘れてしまった先生に教わっても、的外れのアドバイスが帰ってくるでしょう。その先生は初心者向けてなく、上級者向けということです。サックスの先生について学ぶ時には、初心者の気持ちをわかってくれる先生でなければ苦労するかもしれません。
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