サックスというと一般的にはジャズの楽器であり、クラシックでも使われることがあるよね、くらいにしか音楽を理解していない人がほとんど。

現代の音楽はジャズ・クラシック・ポップスなどという分類自体が古臭いものとなっています。

音楽の分類自体が役に立たない時代に私たちはいて、しかも商業音楽の欠点も露呈する昨今。商業音楽のデメリットと何なのか。ジャズやクラシックの分類についての関係と同時にみていきます。

変化する音楽

最近になって音楽の分類は古臭いものとなっています。ジャズやポップスなどとの分類がありましたが、これらは融合し始めています。昔は不良の音楽の代表だったロックとも融合しているようです。

昔からある音楽が正しいというものでもないのです。クラシックだけが正しい、と信じていたらそこから抜け出すことはできません。

サックスも一般的には黒人音楽であるジャズから始まったものですが、だからといって、それ以外の音楽にも使われています。Jポップですらクラシック音楽を導入しているものもあり、最近になり、黒人音楽まで融合しています。そう考えると、かなり入り乱れた状況になっています。

売れると浅くなる商業音楽

音楽というものは若者は楽しむものですが、お金を儲けることがその目的としてあります。バブルの時代には、100万枚以上のCDを売り上げるケースもありました。

興味深いのは、そのアーティストが気に入っている楽曲よりも、客ウケる音楽のほうが売れてしまうという現象です。

客に受けることばかりを考える音楽家が増え、利益追求の風潮が現れました。これを突き詰めると安っぽい音楽ばかりが氾濫する結果となります。

売れた曲と似たような路線で曲を作り、レコード会社の指示通りに曲を作る。結局、二番煎じと見抜かれて、すぐに飽きられ、一発屋で消えてしまう。そんなケースが後を絶ちませんでした。

レコード会社に入るようになった高学歴の人間は、音楽や芸術にたいした造形もないために、利益ばかりを追求し、売れる音楽ばかりをつくれとアーティストを縛り付けます。

その結果、アーティストは使い捨てにされ、気に入った音楽は捨てられ、客や大企業の好みに合った、作曲した本人の意に沿わない楽曲を生み出すことになったのです。

これが音楽の価値を下げ、安っぽい音楽が氾濫する元凶ともいえます。

インターネットの発達により、動画サイトYouTubeなるものも出てきました。レコード会社に認められなければ音楽を作ってはいけない、という常識は崩れ去りつつあります。インターネットと接続している限り、曲を自由に創り、大衆に訴えかけることができようになりました。

マニアックすぎて受けない

一般大衆を対象に音楽を作っていれば完全に音楽が浅くなります。だからといってアーティストが独りよがりなり細かいテクニック技巧ばかりを追求したとしても、それを受け入れてくれるのは一般人ではなく、一部の変態的なマニアだけ。

大衆受けする音楽の目的は、その音楽を皆で共有することであり、マニアックな音楽知識・技巧は大衆受けすることはないのです。大衆向けばかり狙いすぎ、やりたいことができない、というアーティストの悩みはまさにジレンマです。

消滅しなかったジャズ

ジャズ・ロック・クラシックなどの分類が役に立たなくなり、むしろ融合する流れの中に私たちはいます。

少し前まではジャズやロックがクラシックに負け、飲み込まれ消える、という予測をしていた人もいるようですが、ジャズが消滅することはありませんでした。

クラシックはクラシックでファンが多く、その範囲内から出ようとはしません。商業主義の音楽ですらクラシックの知識を勉強してきた者もいて、クラシック・ジャズ・ロックなどの分類が音楽の対立を招くこともありませんでした。

ジャズは黒人の伝統音楽とされてますが、白人やクラシックとの対立も避けて通ることできませんでした。

日本では民族同士の対立がそれほど重いものではないので、あまり問題にはなりません。むしろさまざまな音楽が入ってきて日本国流にアレンジ・吸収する傾向が特徴的です。

もともと日本語自体、外国語を吸収しやすい言語であり、さまざまな音楽の影響をダイレクトに受け入れる傾向はあるのですが。

音楽の潮流の変化

サックスという楽器は、ジャズ・クラシック限定、などという考えはもう古いのです。サックスを練習していて、音楽をたしなむくらいの人や、部活動や趣味的に吹いている人には関係もないのですが、明らかに音楽の潮流は変化し続けています。

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