サックスの練習をするようになると、口が痛くなるような感覚に襲われることがあります。

マウスピースを長時間にわたり口でくわえ続けることになるので、口の周りの筋肉いつもより使うことになります。そのために起こる筋肉痛、ということ。

今まで口の筋肉を使っていなかったから痛くなるということで練習を継続していればすぐに慣れます。

口の周りの筋肉を使うことによって口の周りの筋肉が鍛えられ、口元がすっきりした顔になるので、美容的な面でも効果があるといってもいいでしょう。

それでも、痛みが継続する場合にはどんな原因が考えられるのでしょうか。

アンブシュアができてない

サックスにおいて口の周りの筋肉を固めることアンブシュアと言いますが、力を入れすぎると口の周りが痛くなります。

無理やりマウスピースを嚙みしめるのはやめましょう。リラックスしながらアンブシュアを整えることが大切です。そして、「この力を抜いてリラックスする」というのは意外と難しいのです。力を入れること入りも入れないことのほうが難しいわけです。

吐く息が弱いとアンブシュアが強くなってしまいます。つまりアンブシュアの練習だけをしても意味がなく、呼吸法と同時に訓練をしなければならないということです。

適切に息が吐き出されていないと、アンブシュアに力みが生じることになり、その結果、唇が痛くなります。正しい呼吸から正しいアンブシュアが身につくということです。

丁寧に緩やかに息を出す

リラックスすることは、想像よりもはるかに難しいことなのですが、感覚としてはいい音を出そうとするのではなく、丁寧に息を出す、ということです。

そして、呼吸はしっかりと息が吸えていなければ、息を吐き出すことできません。ちゃんと鼻から吸ってへその下の体の深い部分から音を出すようにしましょう。

腹式呼吸ができていないと息の力が弱くなり、アンブシュアに力みが生じることになります。

腹式呼吸といっても、奥義のように難しい技術ではなく、腰に手を当てて息を吐き出すだけで腹式呼吸は可能になります。

その感覚を覚えておきながら、サックスに息を吹き入れればいいだけです。ちなみに、背中が丸まっていると腹式呼吸ができず胸の中心から息を出す胸式呼吸になります。姿勢の悪い方、猫背になりやすい方は意識的に矯正してみてください。

しっかり鼻から息を吸いながら腹式呼吸をして、丁寧に緩やかに息を吐き出すことを考えましょう。

練習しすぎるなら少し休む

あまりにも練習しすぎると口の周りが痛くなったり下唇が痛くなったりすることがあります。この場合には、とにかく休むしか方法はありません。

練習したい気持ちはわかりますが、少しは休まなければ唇にダメージがかかり続けます。というわけで、毎日ハードな練習を繰り返している方は、リフレッシュする期間を作ってください。

電子楽器を使って、唇を使わず運指の練習だけをする方法もあります。痛みを軽減するための練習法をいろいろ考えてみてください。

痛くなるのは不自然だから

サックスの練習において体のどこかが痛くなることがあります。口の周りが痛くなる。背中が痛くなるなどの症状を訴える人もいます。痛みが出るというのなら演奏のどこかに不自然なやり方が入っているということです。

演奏で体が痛くなり痛くなるから余計に演奏ができないという、鶏が卵を産むのか、卵から鶏が生まれるのか、何が原因なのかわからなくなってしまいそうですが、不自然な演奏方法やめることが結論です。

体が痛くなるようでは、演奏を続けることはできず、いくら音楽が楽しくても、練習ができないという本末転倒になってしまいます。

自分の感覚は自分で

痛みというのは感覚的な問題で、他人がその痛みを味わって解決することはできません。だからこそ難しく、いろいろな専門家に聞いて回っても確定した答えがないのが大変なところ。

人の意見に頼るよりも自分の感覚はどうなのか、呼吸はちゃんとできているのか、リラックスができていないのではないか、など基本的な部分を修正するのもおすすめです。

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