サックスで音が鳴る源であるリード。サックスの能力を最大限に引き出すためにも、リードの機能をしっかり理解しましょう。

メンテナンスするにも、新しいリードを購入するにも、購入したリードから最適なもの選び取るためにも、リードの役割とその硬さ、音の出るメカニズムを理解しましょう。

いい音を出すための必要条件がリードだと思っていいでしょう。

音が鳴る源となるリードはとっても大切

初心者はサックス本体のほうに目を奪われがちですが、最も重要なのはリードのほうです。リードがなければサックスの音が出ません。

単なる木の板くらいにしか思わない人もいるかもしれませんが、サックスの本体以上に重要な存在です。

サックスの音は、唇をリードに接触させ、そのリードが振動させてサックスの管の内部で音が増幅されて出ます。

サックスは大きな音が出るのですが、その音の根本的な源となっているのがリードです。

リードが十分に振動してくれなければ、きれいな音が出ず、半端なで不快な音を生み出すことになります。

「初心者にとってはリードなんてどれだって同じでしょ」

リードを軽く考えがちですが、上達すればするほどそのリードの役割がどれほど重要なものなのかを理解するようになるでしょう。

そのリードの知識を身につけておいて損をすることはありません。

プロでも選ぶのに時間がかかる

プロの演奏者でもリード選びには時間をかけます。 というより、練習よりもリード選びのほうに時間がかかってしまう、なんてことも。

リードは音が鳴る源で、演奏のパフォーマンスに直接影響を与えることになります。リード選びの苦労は、一般人のものとは格段に違います。

種類あるリードの形状について

リードはどれも同じ形ではありません。ここでリードの形状をみていきます。

リードは、ファイルドカット(フレンチカット)、アンファイルドカット(アメリカンカット)

この2種類の形に分けられています。

カットの形が微妙に異なり、音色や吹き心地が異なります。

振動する面積に差があるので、それが音色と演奏感に違いをもたらします。

初心者の方なら形にこだわらずに、どちらのリードを選んでも問題はありません。上達するに従い、イメージした音を出すために、好みの形を選択することになるでしょう。

リードの分類と相違点

・ファイルドカット(フレンチ)
・アンファイルドカット(アメリカン)

・カットの形が違う
・音色と演奏感が異なる
・振動する面積の異なる

硬いリードの意味について

このリードは硬い、というようにリードには硬さという基準が存在します。

その硬さは、厚さのことを意味するわけではありません。厚さイコール硬さでないことを理解してください。

リードの基準としての硬さですが、厚いリードほど硬い、と誤解しがちですが、厚くても柔らかいものもあります。厚さと硬さは異なる次元です。

リードのもとになるケーン

リードはそこら辺の木から作られるわけではなく、ケーンという植物から作られることになります。ケーンは太陽の下で乾かして作られます。

ケーンの硬さがリードの硬さの基準となっています。薄くても硬いものがあります。

リードの硬さを選別するのは手作業ではなく、機械で行われます。リードの硬さを正確に計測できる機材があり、1枚ずつ正確に選別しています。

リードのデザインを決めてカットしてから、硬さによる選別を行います。

機械では正確にリードの硬さを選別できるので、ミュージシャン・サックス上級者・初心者でも迷うことなく、好みのリードの硬さを選択できるようになっているのです。

初心者は硬いリードを好む傾向がある

硬いリードはやわらかいリードに比べて振動しやすく、音が鳴りやすいメリットがありますが、音のコントロールしにくいのがデメリット。音のピッチが高いためソプラノサックスで好まれます。

やわらかいリードは振動させにくく、音を鳴らしにくい一方で、音のコントロールはしやすいです。

どちらにも一長一短あり、演奏者によって好みが分かれることもあります。どちらがすぐれているとも決めつけられません。

初心者は音の出やすい硬いリードを好み、上級者ほど音のコントロールがしやすい、やわらかいリードを好む傾向があります。

プロでも大変なリード選びは初心者もしっかり意識する

薄い平べったい板ですが、サックスの事を左右する重要な存在であることはお分かりいただけたでしょう。

そして、そのすべてのリードは同じものはありません。1箱に入っているリードには使えないリードも複数あります。人によっては一枚だけ選び、ほかは捨ててしまう人もいます。

初心者のうちは気にならないかもしれませんが、上達すればするほど選別の重要さと、最適なものを選ぶ困難さも分かってきます。

サックスの練習も大切なことですが、同時にリードを選別できる目を身につけましょう。

プロの演奏者でも四苦八苦しているもので、初心者のうちからリード選別まで意識するように心がけてください。

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